[第2回Spaワン!オーナーズ倶楽部] 開催レポート

Spaワン!オーナーズ倶楽部は、7月24日(金曜)18時半より DOG GARDEN両国店(墨田区両国3-1-12)にて20名を集めて開催されました。前半は株式会社クリップの代表取締役・鈴木勝裕さんの講演。まずは、創業時の話から始まりました。23歳の時に入間市内で起業し美容室STREETの看板を掲げて原宿・表参道に進出、カリスマ美容師としてテレビ、ラジオ、雑誌等で話題になった頃には東京近郊で最大28店舗を展開するまでになりました。体験を通して語る内容は非常に説得力があり参加者たちはじっと真剣な表情で聴き入っていました。

鈴木さんがその頃を振り返って96年から4年間が業界的にはブームの頂点だったと言います。いい時には1店舗当たり1400万円を売り上げた店もあったと言います。しかし、当時20代から30代にかけての女性たちもアラフォーと呼ばれるようになり人口構成も大きく変わってきました。街中ではQVカット、イレブンカットなる店舗が出 てきて美容単価の下落が続いています。鈴木社長は地域におけるマーケティングを重視して客層に応じて幾つかのブランド(屋号)に分かれています。20代は STREET,30代はbell’s(ベルズ)、Com Hair(コムヘア)、富裕層向けにHearthul&Beauty(ハートフルビューティ)。 さらに高齢化社会となって目をつけたのがお年寄りを対象にした福祉美容サービス。幾つになってもキレイでいたい!というお年寄りの心に訴求して移動巡回サービス用の車を3台導入するまでに成長してきました。

さて、鈴木社長の現在の夢は、ビューティエンターテイメント+ホスピタリティを実現すること。即ち、ヘアサロンとペットの美容室、フォトスタジオを組み合わせた複合施設のFC事業展開にあります。これまで鈴木さんは約3年の歳月を自宅の敷地内のスペースを使って本当に事業として成り立つのかを 実際に自宅で繰り返し試してきました。2007年9月に1号店として入間にBeautyssimo(ビューティシモ)をオープン!初期投資6,000万 円、靴の小売店であった100坪スペースを改装し(家賃45万円)開業しました。ちなみに人の美容:520万、犬の美容:80万、写真館:150万、訪問 美容:150万、総売上げ900万円。経常利益200万円上(経常利益率23%)と言います。初期投資は3年半で回収できると予測しています。

■問題提起・・・トリマーの教育と労働条件の改善
ヘアサロン・美容業界の場合、トップクラスの美容師で一ヶ月450万 円の売上を達成した事例をあげて説明しました。但しアシスタント6人を付けてこの数字。本人への報酬は220万円、売上の約50%。とにかくペット業界と の比較においてトリマーの一人当たりの生産性が低すぎると指摘。「Beautissimo入間店においても一人当たり40万~45万円しかいかない。内在 する付加価値をあげるために教育をきちんとしなければだめだ。一人のモチベーションを上げるために技術の向上の機会を作ってあげることだ。美容師のように トリマーも世間から脚光をあびる位に社会的地位の向上に努めなければならない。協議会をつくってトリミングコンテストを開催するとか技術レベルを上げる取 り組みをしていかないと業界自体発展していかないし、そこで働く人たちの労働条件を改善していかないとモチベーションもアップしないし売上、利益の向上は 見込めない。」

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